「世界腎臓デー in 田川」2025年を開催します
毎年、3月の第2木曜日は「世界腎臓デー」として、腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発するためのイベントが世界中で行われています。
田川地域でも、みなさんに腎臓や健康のことについて考えるきっかけとなるような様々なイベントが開催されます。
世界腎臓デーは、毎年3月の第2木曜日に腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発することを目的として、国際腎臓学会及び腎臓財団国際協会の提案によって2006年に制定された国際的な取組です。
世界各地で腎臓病に関する講演会やイベントなどが実施され、啓発活動が行われます。
シンボルカラーは緑(グリーン)
また、世界腎臓デーのシンボルカラーが緑であることから、世界腎臓デーに合わせ、各地で建物などのグリーンライトアップも行われています。
美しい景観とともに、自身の生活習慣や腎臓について考えるきっかけを提供します。
田川地域は、人口当たりの透析患者数が全国平均の1.8倍である一方で、特定検診の受診率は27%ととても低い状況です(令和6年2月時点)。
機能の低下した腎臓を回復させることはできませんが、早期から生活習慣の改善ができれば、腎臓病の悪化は抑えることが可能です。腎臓の機能が低下している状態をCKD(慢性腎臓病)と呼びます。 田川地域では、特定検診の結果をもとに、かかりつけ医と専門医が協力してCKDの人たちに早くから治療を行い、健康寿命を延ばしていただけるよう取り組んでいます。このような連携の仕組みは「田川地区CKD・糖尿病予防連携システム」という名称で平成30年から開始し、大きな効果に繋がっています。 まずは特定検診や健康診断を受け、自分の身体の状態を客観的に見て、生活習慣病を予防することが大切です。
田川地域では、健診を行う市町村、かかりつけ医、腎臓内科、糖尿病内科が強力な連携を組み、CKD(慢性腎臓病)を通して生活習慣病の重症化予防に取り組んできました。そのうえで、健診を受けることの意味、生活習慣病を治療することの重要性を、まだ健診を受けていない方を含めもっと多くの方に伝えたい、という思いを形にするために、「世界腎臓デーin田川」公開講座、そして二本煙突グリーンライトアップを企画しました。腎臓、CKDというキーワードが広がり、皆さんが健康や生活習慣病に目を向けるきっかけにして頂きたいと考えています。
「世界腎臓デーin田川」2025年では公開講座などのほか、健康チェックとして血圧測定、身長・体重測定、検尿(先着100名)を実施します。
簡単な検査で、結果からは自身の健康状態が把握でき、予防の大きな助けになります。
この機会にぜひ、健康チェックを受けてみましょう。
血圧測定でわかること
血圧測定では、自分の血圧を知ることができます。
血圧が100/60mmHg以下であれば低血圧、血圧が140/90mmHg以上であれば高血圧とされます。
低血圧はめまい、立ち眩み、疲れやすさなどの症状が出ますが、基本的には治療の必要がありません。
一方、高血圧は動機、息切れ、手足のむくみなどの症状が出ます。高血圧の状態は動脈硬化の進行を招き、慢性腎臓病、脳梗塞、心筋梗塞などの病気に繋がるので、注意が必要です。
身長・体重測定でわかること
身長・体重測定を行うことで、BMIを知ることができます。BMIの値
は22を基準として、25を超えると脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが約2倍となり、30を超えると高度な肥満として積極的な減量治療を要するものとされます。 生活習慣病を抱えている状態が続くことは、腎臓の機能の低下を招きます。自身のBMIを把握し、生活習慣病のリスクを知ることは病気予防の第一歩になります。
尿検査でわかること
尿検査では、糸球体の異常を知ることができます。
糸球体とは、腎臓にある組織のことで、血液をろ過し、老廃物を除去して尿を作る働きをします。
この働きが低下すると、尿中にタンパク質や糖が漏れ出ます。尿検査はこのような異常を検知することを目的として実施されます。
尿蛋白が出ていると、CKDや腎不全が疑われ、尿糖が出ていると糖尿病や甲状腺機能亢進症が疑われます。