病院事業管理者あいさつ

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鴻江俊治先生

田川市 病院事業管理者 (こうの)() (しゅん)()

 

  当院の第3期中期事業計画の期間が終了しました。振り返ると、4年のうち3年間は新型コロナウイルス感染症対策に明け暮れました。松隈病院長の陣頭指揮のもと、筑豊地区唯一の感染症指定医療機関の責務を果たし、多くの感染患者さんの診療に尽くしました。第8波までを経験し、コロナに対する診療体制と院内感染防止対策が確立されました。令和5年5月8日に5類感染症に移行しましたが、次の波が発生した場合の対応は万全です。


 アフターコロナの対応ですが、当院の経営の基本的考え方「三方よし」は変わりません。①当院は患者さんが満足する医療を提供し、②それが田川の地域に貢献することで市民が納得する、③さらに安定した病院経営のもと、職員がやりがいを感じながら働ける、この三方の喜びを目指し続けます。


現在、重点的に取り組んでいる課題は以下のとおりです。


 1.田川の救急輪番制度を維持し、救急医療を守ります。

 地域住民の皆様が田川の医療に最も強く要望することが救急医療の充実、救急車を「断らない医療」であることは明らかです。しかしながら、新型コロナ感染蔓延時は救急の現場から病院内に感染が侵入する事例が他院で多く発生しました。そこで、救急患者の診療に際し万全の感染対策を講じるため、多大な時間とマンパワーが必要になり、やむを得ず2台目の救急車が受け入れられないことがありました。新型コロナ感染症が5類に移行しましたので、当院の救急外来は救急車応需100%を目指して、精一杯努めます。


 2.田川市の第6次総合計画「やっぱり田川で暮らしたい」を推進するため、小児・周産期医療、在宅・緩和医療、健診・検診事業、災害医療などの充実を図ります。

 1)地方の活性化に必要な次世代を担う子ども達が健康に成長するよう、安全・安心な妊娠・出産と小児の健康を守ります。

 2)高齢者が過ごしやすい生活環境を支えるための在宅医療と、穏やかで安らかな最期が迎えられるための緩和医療を充実させます。

 3)特定健診と保健指導、各種がん検診などを通じ、様々な疾病と未病の早期発見、さらに予防に貢献します。

 4)もしもに備え、災害時にも田川地域の災害拠点病院として必要な医療を提供する準備を怠りません。当院のDMAT(災害派遣医療チーム)は常に 

   訓練を積み、職員は定期的に災害時訓練を行っています。


 3.医療の質を維持・向上するための優秀な人材(医師、看護師、薬剤師等)の確保に日々努力しています。

 都市部勤務を希望する医療従事者が多いなか、大学医局に熱心な要請、関係教育機関への積極的な勧誘、人脈による依頼、こまめな情報収集、雇用条件の改善など、あらゆる手を尽くし、田川で働く人材を求めています。


 4.田川地域の医療の将来を考えています。

 人口が減少しても必要かつ十分な医療を田川に提供するため、当院だけでなく田川医療圏全体で地域医療を守らなければなりません。厚生労働省による地域医療構想を進めるなかで、田川にあるべき病院はどのような施設か?数年来、考え続けています。個人的意見としては、田川市郡(田川医療圏)に人材と設備が充実したベッド数400前後の病院を作ることです。それは、田川に今までにない大きな規模で、24時間の万全な救急体制と現状より高度な医療を提供できる基幹病院です。そのためには、当院を中心に田川の病院群の統合が必要です。現時点では、とても難しい事業ですが、田川の将来の繁栄に欠かせないと考えます。少しずつですが前進するよう励みます。


 「地域の求めに応える病院」を確立するため、職員一同、これからも全力を尽くします。宜しくお願い申し上げます。


令和5年6月



 

略歴

 

 昭和56年3月        九州大学医学部卒業

 昭和58年4月~62年3月     九州大学大学院 生体防御医学研究所(医学博士)

 昭和62年10月~平成元年3月  米国MDアンダーソン癌センター

 平成5年7月~15年3月         九州がんセンター 消化器外科

 平成15年4月~22年3月       福岡歯科大学 外科 教授

 平成22年4月~24年3月       九州大学大学院 外科分子治療学講座 教授

 平成24年4月~30年3月       田川市立病院 病院長

 平成31年4月~                  田川市病院事業管理者


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電話番号:0947-44-2100

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