室長 藤田 拓司
医師事務作業補助者は、医師の業務における主に診断書作成など事務業務等を代行する職種です。それが多忙な医師の負担軽減につながり、その結果、医師は患者さんの診療に注力できます。
医師事務作業補助者は、医師の指示に従い、医師事務業務を代行し、その後、医師による業務内容の精度確認と承認を得て、仕事が完結します。業務内容上、患者さんの病名など数多くの個人情報に関わることになりますので、依頼する医師によるチェックと医師事務作業補助者自身に守秘義務が課せられます。
【主な業務内容】
①診断書等の文書作成代行
②診療録の記入代行
③検査等の同意書の説明代行
④診療データの登録・報告等の補助
①は診断書や紹介状、その他、医師が作成する様々な書類の下書き等を行います。②は診療録(カルテ)の記入を代行するもので、その分、医師は患者さんに向き合って、診察・診療を念入りに行うことができます。③は、全国がん登録、外科手術症例登録(NCD)をはじめ様々な医療情報を厚生労働省や関係学会等に登録・報告する際、データ入力を行います。他の業務については、臨機応変、病院の状況に応じ、医師のいろいろな手助けを行います。
当院でも平成20年から3人の医師事務作業補助者を配置し、当初は入院証明書や通院証明書の作成補助が業務でした。その後、徐々に業務の拡大を行い、現在は11人が配置されています。各々が担当診療科を持ち、文書作成のみならず、診察補助やデータ整理・登録・報告等を担当しています。また、医師と看護師・医事課職員の間の連絡・調整係も受け持っています。この業務のためにコミュニケーション能力が必要です。そのために医師事務作業補助者は常に新たな医療知識(医療専門用語等)を身につけるべく、日々勉強しています。
医師事務作業補助者は、医師が診療業務に専念できるように支えるサポーターです。
医師事務作業補助者パンフレット