地方公営企業法の全部適用について
田川市立病院は、平成22年4月1日から地方公営企業法の全部適用に移行しました。
地方公営企業法とは、地方公共団体が経営する企業の組織、財務及び職員の身分の取扱い、その他企業経営の基準を規定したものです。これまで田川市立病院は、地方公営企業法のうち、財務規定のみを適用している一部適用の状態にありましたが、4月1日からそのすべてを適用する全部適用に移行しました。
これにより、病院経営に広範な権限と責任を持つ病院事業管理者が設置され、今後も引き続き地域の中核病院としての重要な役割を担うとともに、医療の質の向上と経営の健全化に向けて努めてまいります。
なお、全部適用に移行しても、田川市立の病院であること、市の直接経営であることに変わりはありません。
<全部適用に至った経緯>
田川市立病院は、昭和24年の開設以来、半世紀余にわたり医療を通じて田川地域の公共の福祉の増進に大きく貢献してきました。
一方、経営状況は、平成11年の新築移転後から赤字を続け、平成20年度末には70億円の累積赤字を抱えるまでになり、昨今における国の医療費抑制の方向もあって、好転の兆しすら見出し難い状況を背景に、有識者で構成する「田川市立病院経営形態検討委員会」が平成21年5月に設置され、合計8回の会議を重ね、平成21年12月17日に市長に答申しました。
委員会は、答申書の中で、市立病院が目指すべき経営形態は、現在の経営形態と比較して、柔軟性・機動性が高い地方公営企業法の全部適用へ平成22年4月を目処に移行し、その期間を4年間としたうえで、目指す効果、目標を達成できない時は、適切な運営形態の見直しを行うべきと提言しました。