【診療部門】 外科 丸山 晴司 「地域包括ケア病棟における外科診療の現状」 整形外科 新井 貴之 「地域包括ケア病棟~整形外科の現状~」 循環器内科 桑田 孝一 「循環器疾患と地域包括ケア」 腎臓内科 大仲 正太郎 「腎領域における地域包括ケアの取り組み」 糖尿病内分泌内科 牧村 啓晃 「地域連携における糖尿病専門医の役割」 消化器内科 小野 貴大 「大腸腫瘍の内視鏡治療~施行数と紹介数の推移~」 緩和ケア内科 河村 康司 「田川地域介護施設での在宅医療の推進 -地域包括ケアの取り組みとして-」 【看護部門】 6階東病棟 塩田 信子 「地域包括ケア病棟の現状」 【医療技術部門等】 薬剤科 日高 由貴 「地域包括ケアシステムにおける薬剤師の役割」 臨床検査技術科 井上 裕規 「地域包括医療における検査技師のできること」 リハビリテーション技術科 木牟礼 隼人 「自宅退院時の支援と取組について」 栄養管理科 丸山 麻美 「田川地区の食形態連携について」 診療情報管理室 山本 香織 「地域包括ケアシステムと診療情報管理士」 医療連携室 黒瀬 憲也 「地域包括ケアシステムにおけるMSWが果たす役割」 |
発表内容を一部抜粋してご紹介します。
■「地域包括ケア病棟における外科診療の現状」外科 丸山 晴司
外科は、高齢化率33.7%と全国平均26.3%を大きく上回る田川医療圏で、地域包括ケア病棟における外科の診療実績を調査(調査期間平成28年4月1日~平成29年12月31日)した。地域包括ケア病棟の全体に占める外科の退院患者は58人(8.7%)、手術あり患者は65.5%、全手術の24.1%、ががん手術であった。がん患者は48.3%、緩和ケア患者は39.7%であった。当科ではがん患者の診療での活用が比較的高い傾向にある。
入院経路は74.1%が家庭からで、地域包括ケア病棟で約2週間程度の入院後、在宅復帰率は95.5%と高い結果であった。田川地域で当院地域包括ケア病棟が病床機能分化と連携に貢献していると考えた。
■「地域連携における糖尿病専門医の役割」糖尿病内分泌内科 牧村 啓晃
糖尿病内科は地域連携における糖尿病専門医の役割を発表した。現時点では糖尿病の患者は約2,000万人(糖尿病が強く疑われるもの1,000万人、糖尿病の可能性を否定できない者が1,000万人)いて、糖尿病専門医は5,508人と全ての糖尿病患者を専門医で診る事は難しく、地域での連携が必要となる。
地域連携における糖尿病専門医の役割は①糖尿病患者を増やさない②かかりつけ医との連携③チーム医療の実践が必要となる。これらの役割を果たす為に、当院では糖尿病教室の開催や糖尿病啓蒙活動を行い、紹介患者数、逆紹介患者数は共に増加した。今後を見据えて、多職種による田川市立病院糖尿病チームを作り、活動している。
■「地域包括ケアシステムにおける薬剤師の役割」薬剤科 日高 由貴
薬剤科は外来化学療法における保険薬局との連携を向上させることを目標に、保険薬局へアンケートを実施し、それを基に行った取り組みについて報告した。
アンケートには「レジメン・支持療法や処方意図などの情報を共有したい」との要望があったため、お薬手帳を活用したレジメンの情報共有や、がんレジメン勉強会を開催し、これらの情報を共有することができたのではないと考える。情報共有は患者把握に繋がり、より良い医療を提供することにも繋がると考え、今後も継続した活動を行っていきたい。
■「地域包括ケア病棟の現状」6階東病棟 塩田 信子
看護部門は、急性期治療を終えて在宅復帰支援が必要な者を対象とする地域包括ケア病棟の現状を調査した。田川市立病院ニュースレター、広報たがわ、院内掲示、病院ホームページで広報を行っているが、地域包括ケア病棟へ直接入院する患者数は数名であった。
今後は以下の方針としたい。
1.他病院や診療所、施設へ地域包括ケアシステムの再周知を行う
(①広報誌や連載を継続②他病院や診療所、施設への広報活動)
2.退院後も支援を繋げていくシステムの検討
3.院内スタッフに再周知を行う(定期的な講演・研修会の開催)
4.レスパイト入院への対応