病院長からのメッセージ
病院長 荒木 優
【研修医に期待すること】
1) 社会人として
時間や約束を守ること、清潔な身だしなみ、相手に敬意を払った言葉遣い、その他基本的な社会人としてのマナーを身につけることは、信頼される医師への第一歩です。
2) 組織人として
病院は多職種が連携して成り立つ組織です。円滑なチーム医療を実現するためには、協調性と報告・連絡・相談の徹底が不可欠です。上級医だけでなく、他職種あるいは地域の医療関係者の方々とも信頼関係を築く姿勢を期待します。
2) 医師として
限られた時間の中で多くのことを学ぶ研修期間は、医師としての基盤を築く大切な時期です。常に患者中心の医療を心がけ、意欲的に知識と技術の向上に努めてください。助言や指導に対して謙虚な姿勢を持ち、以上のことを日々実践できれば、研修終了後の医師人生にとっても大きな財産になると信じています。
また、みなさんの自由な発想や柔軟な視点が、病院や地域医療をさらに良くする原動力になると、私たちも大いに期待しています。
【当院における研修の特徴】
1)マンツーマン指導
当院は中規模病院であり臨床研修医枠も多くはありません(平成30年度現在、基幹型1人、地域医療枠1~2人/月が研修中)。従って、内科、救急科、外科、小児科、産婦人科の(選択)必修科目は各科の指導医がマンツーマンで懇切丁寧に指導します。診療科間の垣根は低く、医局も共通の総合医局(産婦人科は別途医局があります)なので電子カルテを使っての複数科医師による自然発生的なカンファレンスに参加できるのも魅力の1つです。
2)プライマリ・ケアの実践
高齢者率が高い地域であり基礎疾患を持っている患者さんが多いため、単に疾患を治療するだけでなく個々の患者さんの治療後、退院後の生活の変化までを見据えた治療戦略が求められます。他職種との連携も必要とされ、より実践的な経験を積むことができます。
3) 豊富な実技の修練
少数精鋭の研修医に、多くの指導医がよってたかって指導します。基本的な技術を幅広く身につけることができます(詳しくは各科の指導医からのメッセージをご覧ください。)
4) 地方生活の楽しみ
田川は福岡市の中心部から車で1時間ほどの旧産炭地ですが、現在は炭都田川として観光にも力を入れており、一歩足を延ばすと周辺には英彦山を始め緑豊かな田園風景が広がっています。また、なぜか肉だけでなく魚もおいしいものが福岡より安く食べられます。病院最寄りの駅は2018年5月にテレビ東京の人気番組『ガイアの夜明け』で取り上げられた平成筑豊鉄道の田川市立病院駅です。地元のみなさんが親しみを込めて「へいちく」と呼ぶ路線ですが、車窓に広がる田園風景は鉄道ファンの人気を呼んでいるようです。