緩和ケア基本理念 緩和ケアとは 緩和ケアチームについて 緩和ケア外来について
診療実績 緩和ケアセンターについて スタッフ紹介

緩和ケア基本理念
私たちは、命を脅かす病や生活を脅かす病に苦しんでおられる方々の苦痛を緩和します。
緩和ケアセンター運営方針
1.患者さん・ご家族の人権と尊厳を守ります。
2.医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリ、MSW、クラークなどの専門職が協働し、全人的ケア(whole person care)を行います。
3.患者さんとご家族の安全を守り、出来る限り希望に添った緩和ケア病棟、特別養護老人ホーム、自宅などの環境を提供します。
4.患者さんのQOL向上を目指し、地域での生活をサポートします。
5.地域の病院、クリニック、特別養護老人ホームなどの老健施設や訪問看護ステーション、在宅サービスなどとのつながりを大切にし、
緩和ケアの普及に努めます。
ごあいさつ
はじめまして。緩和ケア内科の小早川晶です。
令和2年4月に当院に赴任しました。がんなどによる苦痛をできるだけ和らげる働きをしています。 私が緩和ケアの仕事に携わってから20数年が経過しました。最初の頃はがんの末期の方々へのケアは、「ターミナルケア」と呼ばれていました。その後、次第にがん末期の方々だけでなく、がんに羅患した早期からの苦痛をも和らげる「緩和ケア」という名称に変化していきました。令和5年4月、当院に田川地区で初めてとなる緩和ケア病棟が開設されました。
<当院の緩和ケアの体制>
がんと診断されたとき、体だけでなく、心も痛みます。不安にもなりますし、精神的にもつらくなります。そのようなときに話を聞いてくれるとありがたいという声を耳にします。また、経済的なことや家族の問題も出てきます。当院では、がん治療中から、心と体の痛みを緩和する取り組みが「緩和ケアチーム」によってなされています。いわば、「早期からの緩和ケア」と、他方病気が進行し、次第に終末期になったときのターミナルケアのどちらも行えるようにしています。
<緩和ケアが目指すもの>
緩和ケアでは、ケアの対象になるのは、病気に羅患している患者さんだけではありません。ご家族もまた同じように苦しみ、悲嘆にくれます。そのような方々にも私たちのケアを届けたいと思います。 不要な検査を実施したり、無理な延命治療を施したりはしません。病気の本体はもはや治すことはできませんが、痛みや不安などの苦痛をできるだけ和らげ、ご家族共々ほっとできる環境を提供します。
がんの末期等では、人生の終末にさしかかり、痛みなどはなく、「全身がたとえようもないくらいつらい」という苦痛が出現することが多く、そのような時に特攻薬となるのが「モルヒネ」です。モルヒネは適切に使用すれば、痛みだけではなく、呼吸の苦しさや全身の倦怠感の治療にもとても有効です。モルヒネを使ったから命が縮むことはありませんし、廃人になることもありません。現代では安全に使えるいい薬です。このあたりの誤解や迷信を払拭していきます。
緩和ケアとは
「緩和ケア」はホスピスや緩和ケア病棟を中心に発達してきました。
「緩和ケア」という言葉をがんとの闘病の末に治療を断念して、最期に苦痛を柔らげるだけの、「ケア中心の何もしない医療」と考えている患者さん、ご家族の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、がん性疼痛、時には全身の苦痛に対しては、オピオイド(医療用麻薬:例えばモルヒネ)の持続皮下注射などを持続的に用いることが必要です。他にも専門的な緩和ケアを実施するためには、がんの治療が終わってから緩和ケアを実施するのではなく、がん治療の初期段階から緩和ケアを同時に行い、次第にその比率を増やしていきます。
がん治療の進歩により、サバイバーとして社会の中で、仕事に就いたり、テレワークすることも可能な若い人が増えています。そのような方々にも身体の痛みや痛み以外の症状、気持ちの辛さを緩和し、ご家族にも安心していただけるように支援を行っていきます。
緩和ケア集中治療が必要になることがあります。このような時に、当院の緩和ケア病棟を上手に利用していただき、可能であれば在宅での緩和ケアに移行できるようにサポートしてまいります。
緩和ケアチームについて
がんが発症し、検査を受け、がんと診断される際から、「不安」や「心配事」などが出てきます。また、手術や化学療法、放射線治療など、がん治療を受けている際にも、治療やがんに伴う「痛み」などの身体的な苦痛が加わることがあります。
「痛み」の程度によっては、「医療用麻薬」などの提供を適切に受けることによって、苦痛が和らぎ、治療を受けやすくなります。
身体的な苦痛や精神・心理的な苦痛の他にも、療養費や生活費などの経済的な苦痛、仕事ができなくなったことによる社会的な苦痛、自分の生存が危うくなったときに生じるスピリチュアルな苦痛があり、そのことに対処するために、当院には「緩和ケアチーム」があります。
「緩和ケアチーム」には、緩和ケア内科医師、緩和ケア認定看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー、クラークなどのメンバーが加わっています。
「緩和ケアチーム」は、がんと診断される時期、治療を受けている時期から皆さんに関わることによって、苦痛をできるだけ緩和することを目指しています。
心配なこと、痛みなどの苦痛について相談したいことがありましたら、「緩和ケアチーム」に、ご相談ください。お待ちしています。
緩和ケア外来について
曜日・時間:月(再来のみ)・木(新患のみ) 14:00~15:30
場所:緩和ケアセンター内
■完全予約制です
■月曜日は再来のみ、木曜日は新患のみの診療です
■緩和ケア病棟に紹介される患者さんやご家族との面談を行います
■外来通院、入院、在宅の橋渡しをします
診療実績
令和5年4月に、当院6階西病棟を改築して、新たに16床の緩和ケア病棟が建設されました。
その前年の令和4年度(2022年4月~2023年3月)は、緩和ケア内科に院外の23施設から合計47名の患者の紹介がありました。飯塚病院から11名、九州がんセンターから6名、小倉記念病院から4名の紹介があり、他の施設からは3名以下の紹介でした。
令和5年度(2023年4月~2024年4月)は33施設から91名の紹介がありました。飯塚病院から32名、社会保険田川病院から14名、九州がんセンターから6名、九州大学病院と頴田病院からそれぞれ3名の紹介がありました。他の施設は1名から2名の紹介でした。
令和6年度(2024年4月~2025年3月)は38施設から85名の紹介がありました。飯塚病院から29名、社会保険田川病院から13名で、他は2名以下の紹介でした。
令和7年度(2025年4月~2026年3月)は40施設から83名の紹介がありました。飯塚病院から22名、社会保険田川病院から9名、産業医科大学病院、赤池協医院、塚原内科循環器科クリニックから3名で、他は2名以下の紹介でした。
紹介いただいた患者さんとご家族に、緩和ケア内科外来で面談し、緩和ケア病棟への入院を希望するのか、緩和ケア内科外来への通院を開始するのか、もしくは現在居住している自宅や老人ホームなどへ、当院からの訪問看護や訪問診療を開始するのかの希望の聴取を行っています。できるだけ希望に添えるようにしていますが、いろいろな事情で無理な場合もあります。
当院の他の診療科から、院内コンサルテーションを受けるケースもあります。その場合も、緩和ケア内科外来通院や緩和ケア病棟への転棟などを受けています。
また、毎週火曜日に緩和ケアチームでミーティングをしていますが、その後一般病棟に回診しています。そこで、癌性疼痛治療やせん妄対策などの相談を受けています。
毎週月曜日午後に、緩和ケア内科外来の再診患者さんを診療しています。毎週木曜日午後に、新患外来を行っています。
また随時、院内外からの緩和ケアの相談を受けています。
相談窓口
私たちは早期からがん治療を受けている患者さんやご家族のからだやこころのつらさを緩和し、その人らしい生活を送れるように支援しています。
(1)当院に外来受診中の場合
受診中の外来にて、担当医と相談し緩和ケア内科外来へ予約を入れてください(担当:緩和クラーク 大坪)
↓
指定された予約日・予約時間に緩和ケア内科外来にお越しください。
(2)他院に受診中の場合
緩和ケアセンター(緩和クラーク 大坪):0947-44-2100(代表)
受付時間:8:30~17:00(土・日・祝日を除く)
現在受診している医療機関で、「診療情報提供書」(医療機関指定書式で可)を作成していただきます。
(連携室から当院の医療支援センターにFAXにてあらかじめ送信してください。)
その後、診療情報提供書の原本を緩和ケア内科外来受診日にお持ちください。その他画像データ(CD-R)や検査データが必要です。
緩和ケアセンター