放射線画像センター

最終更新日:


センター長 野崎 善美


 

部門紹介

 放射線画像センターはその名の通り、放射線による医療画像を中心に、診療に必要な画像を各科に提供することを主な業務としています。

 診療放射線技師9人と事務スタッフ1人の計10人で、日々様々な装置を使用した業務を行っております。診療時間内はもちろんのこと、技師一人体制となる夜間帯においても、信頼できる画像を提供することが責務だと考えています。このためには、全員が全ての装置を完璧に使用できることが必要です。ローテーションを組み、各自が十分な経験を積み、全員が同じレベルとなることで、問題点を検討したり、新たな撮影法を試したりすることがスムーズに進みます。大規模病院では難しくても、中規模病院だからこそ出来る細やかな対応を大切にしています。

医療の世界の進歩はとても早く、医療画像部門においても撮影装置や画像処理等の進歩には目を見張るものがあります。我々診療放射線技師も日々の自己研鑽を怠らず、皆様のために最善の画像を提供することに努めています。


 

主な撮影装置

 

 CT装置                1台

 MRI装置           1台
 RI装置               1台 血管造影装置           1台
 一般撮影装置            2室 X線断層撮影装置        1台
 乳房X線撮影装置           1台 歯科用パノラマ撮影装置    1台
 X線TV透視撮影装置         1台 X線骨密度測定装置         1台
 ポータブル撮影装置         6台 

 

 PACS(放射線医用画像システム)
 RIS(放射線情報システム)

 

 

認定資格保有一覧

●X線CT認定技師  ●Ai認定技師  ●検診マンモグラフィー認定技師  ●医療画像情報制度管理士  ● 画像等手術支援認定技師  ● 診療放射線技師実習施設指導者  ● シニア診療放射線技師


 

検査件数


        令和2年度      令和3年度       令和4年度       令和5年度       令和6年度 
 X線診断        27,651        28,673        29,091        27,552        31,039
 CT        4,320        4,187        4,068        3,944        4,274
 MRI        1,324        1,364        1,271        1,162        1,420
 RI          175          190         221         188          184
 心臓検査          173          179          241          420           436
 骨密度検査          542          661         675          739           709

 

  


 

他院からの検査紹介件数


 

R2年度 

 R3年度

 R4年度R5年度 R6年度 

 CT

 190

 161

128158 126 

 MRI

 248

 256

242 213307

 RI

 70

 69

91 56 25

 骨密度

 10

 14

56

 総件数

 518

 500

463  432 464 

 

 


 

 

 

装置紹介

 ■RI検査     ■血管造影システム    ■骨密度検査    ■マルチスライスCT    ■MRI 

 

 

 

■核医学検査(RI検査)

 

RI
 核医学検査(RI検査)は微量の放射線を放出する薬剤を体内に投与し、体の外から測定装置で調べる侵襲性の少ない検査方法です。

【検査の流れ】

検査の流れ

 検査に必要な薬の注射をし、検査部位に薬が集まったタイミングで撮影をします。
撮影時間は30分~1時間程度かかるものもあります。


 

検査紹介


心筋MIBGシンチグラフィ
心筋MIBGシンチグラフィ
 心筋への薬の集積の仕方から間接的にパーキンソン病の鑑別を行う検査です。
検査は注射後15分後と3時間後の2回行い、撮影時間は5分程度です。

 
ドパミントランスポータシンチグラフィ
ドパミントランスポータシンチグラフィ
 脳内の黒質から線条体に向かう神経経路の変性・脱落の程度を評価する検査で、こちらもパーキンソン病の鑑別やレビー小体型認知症の鑑別に使われます。検査は注射後4時間後に30分程度の撮影を行います。
*薬剤にアルコールが含まれているのでアレルギーの方は検査時お申し出ください。

 
 

放射線の影響について

 核医学検査1回あたりの被ばく線量は0.5~20mSv程度で、X線検査やCT検査と同程度です。検査目的により投与量は異なりますが、微量であるため副作用は稀です。



 

 

■血管造影システム

  

血管造影システム

 本装置は、カテーテルと呼ばれる、細い管を手首・腕もしくは脚の付け根の血管から挿入し、造影剤と呼ばれる薬剤を注入しX線を使って血液の流れを詳細に検査するための装置です。脳・心臓・肝臓・四肢を含む全身血管の主に狭窄・出血・腫瘍などを検査、治療します。

 心臓では先進のカテーテル治療に取り組んでおり、安心して検査・カテーテル治療を受けていただけます(図1、図2)。また、ステント留置が必要な治療において、特殊な処理(ステントビュー)により、細く見えにくいステントをくっきりと描出し、正確な位置にステントを留置することが可能です(図3)。

 腹部では、肝臓および骨盤内の動脈塞栓術(TAE)や消化管出血に対して止血を行っています(図4、図5)。

当院では、低被ばくで安全かつ安心して精度の高い検査および質の高い治療を受けていただけます。                


図1 右冠動脈 図2 左冠動脈 図 3 StentView

  図1 右冠動脈        図2 左冠動脈          図3 StentView

 

 血管造影システム
 図4 肝動脈塞栓術(TAE)    図5 消化管出血(止血)

 

■骨密度計測 ~自分の骨の健康を知っていますか?~


骨密度測定
 骨の健康を知るうえで重要な手がかりとなるのが骨密度測定です。骨密度測定とはX線を使用し、骨中のミネラル成分(カルシウム・マグネシウム等)の量を計測することです。ミネラル成分が減少すると(骨の中がスカスカ状態)、骨がもろくなり骨折しやすくなります。
骨密度測定検査をすることによって、骨粗しょう症の診断・経過観察、骨折リスクの評価が可能となり、今現在の骨の健康状態を知ることができるのです。
 
当院での検査方法は、骨粗しょう症の予防とガイドラインでも推奨されているDXA(デキサ)法で腰椎と股関節の2部位を直接測定し、低被ばく・高精度・短時間(10~15分)で安心かつ簡単に検査が受けられます。

 閉経後、運動不足、喫煙者、過度のアルコール摂取者、内分泌系の疾患や糖尿病疾患、関節リウマチ、ステロイド薬治療を受けている、転倒など軽い衝撃で骨折をしたことがあるなど、気になる方は一度検査を受けられることをお勧めします。

 

 
                                         

 

 

■80列マルチスライスCT

     

CT
 CTは、Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略語です。
 放射線(X線)を使用し、検出器が高速回転をしながらデータ収集を行い、コンピュータ処理をして人体の断層画像を作成します。検査時は、医師の判断によって、病変をさらに詳しく診るために腕の静脈からヨード造影剤という薬を注射して撮影することがあります。
 当院のCTは、令和6年2月に新規更新を行いました。AIを活用した最新の被ばく低減技術が搭載されて、大幅な被ばく線量の低減が可能になりました。さらに、0.5mm世界最小スライス厚の検出器を80列搭載しており、短い息止めの時間で、高精細かつ広範囲の断層撮影が可能になっています。
 私たちは、この80列マルチスライスCTの利点を活用して、検査部位に応じた撮影諸条件を適切に設定して、撮影する範囲については、放射線科医師と相談しながら、画像診断に必要な最小の範囲にとどめて、無用な医療被ばくの抑制に努めています。
 また、各診療科の診断に最適な画像に加えて、精密な手術前計画に貢献できるように様々な種類の画像を提供しています。

 
CT

 

■MRI装置

  

MRI

 MRI(磁気共鳴画像装置)は、CTと同じくトンネル状の装置を使って体の中を詳しく調べる検査です。見た目は、CTと似ていますが、画像を撮る方法が違います。CTはX線を使って撮影しますが、MRIは強力な磁石と電波を使って画像を取得するため、放射線による被ばくがありません。そのため、小さなお子さまや健康な方も安心して検査を受けていただけます。また、MRIは造影剤(薬)を使わなくても血管の画像(MRA)を撮影できるため、身体への負担が少ないのも利点です。

【最新のMRIを導入しています】
 当院のMRIは、令和6年3月に更新しました。この新しい装置には、AI(人工知能)の画像処理技術が搭載されており、画像がより鮮明になり検査時間も短くなりました。また、認知症の評価に役立つ「ブイエスラド(脳萎縮評価支援システム)」も導入しています。これにより、脳の状態を客観的に分析し、早期発見や経過観察に活用できます

【検査を受ける前にご確認ください】
 手術やけがなどで体内に金属が入っている方は、MRI検査を受けられない場合があります。事前にスタッフまでご相談ください。


 MRI
  ▲頭部            ▲頭部MRA            ▲腰椎           ▲腹部(造影剤使用)

 


 



 

 

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(ID:899)
田川市立病院

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